A04 日本国内作業の高品質でも費用を抑える5つの工夫とは?
はじめに:実際のところ高品質×低価格は実現できるのか?
「予算は潤沢とはいえず、限られてはいるけど、品質はどうしても犠牲にすることはできない」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
当社は低価格をウリにしていないため、価格面での勝負はしておりませんが、予算を抑える手段の一つとして、
外注する“範囲”を事前に工夫することで、高品質を保ちながらも費用を抑えることが可能となります。
本記事では、図面依頼時にやっておきたい「コストダウンのための5つの工夫」をご紹介します。
依頼範囲や納期を再検討してコストダウンする5つの工夫

1. 枠やタイトル、表の作成を省略する
図面枠や表は、テンプレートで再利用することが多く、
毎回トレースする必要がない部分です。
可能であれば社内で作成して当社へ支給いただくか、トレース対象から外す、または図面枠が複数ある場合は統一することでコスト削減になります。
2. 重複する図面は1枚に統合して依頼する
類似した図面が複数ある場合、共通部分をまとめて1枚に再構成するだけで、
工数は大幅に減少します。
当社でも複数図面に同じ箇所がある場合は、事前に確認し工数を削減できるようにしています。
3. 図面状態が良い図面から優先して依頼する
図面内の文字や線、記号の読み取り精度が高ければ、トレース作業がスムーズに進行します。
古い手書きの図面よりも、CADで描かれたプリント図面の方が断然読みやすいのです。
逆に、汚れや歪みが多い図面は見た目以上に補正に時間がかかるため、単価が上がりやすくなります。
4. 寸法のない図面は「下書き、構想図レベル」で依頼する
配置図のように寸法が記載されていない図面では、仮トレース・下書きレベルの仕上げが有効です。
その後、社内で寸法や注釈を追加するなどで、費用を最小限に抑えることができます。
5. 修正前提の現場用仮データとして依頼 → 現調後に清書する
現場で必要な範囲だけを大まかな尺度で仮トレースし、
後日、現場調査を経て清書する流れを取ると、初期費用をかなり抑えることが可能です。
作業に必要なものから順番に納品することで得られるメリットとは
- 納品に余裕を持たせることで、担当者の作業計画や急な変更にも対応可能
- 柔軟な価格対応が可能となる
- 分割納品を検討することで、業者側でも日程に余裕が生まれ効率的な運用が可能
- 社内と外注の役割分担が明確になり、“賢い依頼”が実現します
→ 関連記事:納期を工夫して費用を抑える方法(A-03)
外注と自社作業“線引き”はどうやって決めている?
図面の種類や精度、枚数によって、外注する図面を適切に見極めましょう。
例えば:
- 外注:図枠・注釈・寸法や外形図等(作業主体)
- 自社:図面改訂の確認・優先順位付け・ルール確認(判断を要する作業)
このように、得意分野ごとに役割分担を明確にすることで、コストを抑えることができます。
担当者がトレースに集中できる環境を整えることで、工数は大きく変わります。
→ 関連記事:無料ソフトと外注、どちらを選ぶ?(A-05)
まとめ:予算内で最大の効果を求めるためには「事前に不明確な所を無くし、余裕を持たせて依頼する」こと
冊子の図面を全部頼まなくても大丈夫です。
図面には用途や納期に応じた優先順位があるはずです。
トレースに集中できるルール作りが大事です。
「どこをどれだけ外注するか」を事前に決めておくことで、最低限の品質を保ちながらコストを抑えることが可能です。
まずは「ここだけ依頼したいのですが?」と気軽にご相談いただければ、最適な分け方と見積をご提案いたします。
関連記事
- [A-01] なぜCADトレースの価格は安くできないのか?
- [A-03] 納期調整で価格を抑える!急ぎ図面と後回し図面の分け方
- [A-05] 無料ソフトでは限界?自作か外注か迷ったときの判断基準
- [A-06] 価格と安心を両立したいあなたへ:失敗しないCADトレース依頼法