A05 無料ソフトと外注、どちらが正解?失敗しない判断基準とは
はじめに:「無料ソフトでも十分では?」と感じたあなたへ
近年、AIの発展と共にPDFや画像からCAD変換できる無料ソフトが増えてきました。
「とりあえず無料ならこれでやってみよう」と思った方も少なくないはずです。特に、初めてトレースを行う方ならそう感じるのは自然なことです。
しかし実際には、無料では使い物にならなくて「結局やり直しになり高くついた…」というケースも少なくありません。
この記事では、無料ソフトや社内対応で十分な場合と、
CADトレース専門業者に依頼すべきケースを判断するための基準をお伝えします。
無料ソフトでできること・できないこと

◯ 無料ソフトでできること
- 単純な線のラスタ→ベクター変換作業
(例:「とりあえずCAD形式に変換したい場合」など) - 個人用途での図面整理(他人と共有しない)
- 非業務用(趣味・学習目的など)
✕ 無料ソフトでは難しいこと
- スキャン品質が低い図面の処理
- 建築や機械など専門記号の判別
- 寸法・尺度・レイヤーの正確な再現
- 提出用・製造用の正式図面作成
自社(社内)対応に向いているケースとは?
以下のような場合は、無料ソフトや社内対応でも十分対応可能です。
- 単純構成の図面で、社内にCAD操作ができる人材がいる
- 間違いがあっても大きな問題にならない業務
- 時間に余裕があり、納期に追われていない
- 精度よりも費用を重視し、電子化が主目的
CADトレース専門業者に依頼すべきケースの特徴

以下のような場合は、専門業者に任せた方が結果的に安心で効率的です。
- 寸法・比率・位置関係の再現性が求められる
- 施工図・製造用図面など、図面共有が発生する
- トレース図面が大量にあり、社内リソースだけでは対処できない
- 情報漏洩・再修正のリスク対応が絶対必要
→ 関連記事:必要な部分だけ外注する方法(A-04)
対応を誤ると、かえって高くつく理由とは
「お金はかけたくないし無料で済ませよう」と思って取り組んでみたものの……
- 精度が低く、結局CADトレース専門業者に依頼して最初からやり直しに
- 社内で手間をかけやってみたが、納期に間に合わず失注
- 精度不足によって、クライアントの信頼を失う事態に
このように、「判断ミス → 二重作業 → 追加コスト」という悪循環に陥る可能性があります。
これが判断の分かれ目:答えるべき3つの質問とは
以下の3つの質問に「Yes」が多ければ、
CADトレース専門業者への依頼を検討する価値が高いと考えられます。
- その図面は共有したり行政に提出するものですか?
- ミスが後工程に大きく影響しますか?
- 社内作成に十分な時間と人手がありますか?
📌 判断に迷ったら、分岐チャート図をチェック →(別途挿絵⑧を参照)
まとめ:目的に応じて、最適な方法を選びましょう
無料ソフトは「できること」と「できないこと」を見極めた上で使い分けましょう。
コスト削減が目的でも、活用できない図面では意味がありません。
電子化がゴールではなく、“使える図面”を得ることが本当の目的です。
最初の判断が正しければ、結果的にコストも抑えられ、無駄な手間や再依頼も防げます。
「これ、外注すべきか?」と悩まれたときは、ぜひ私たちCADトレース専門業者にご相談ください。
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